影踏み

2008年8月6日 小説
ISBN:978-4396333294
文庫
横山 秀夫
祥伝社
2007/02
¥670





完全な短編集なのかと思って、手にとってみたけれど、
実質1つの物語であり、連作短編というより章題がついた長編かな。
ノビカベと呼ばれる泥棒真壁は出所後、気になることには
つい足を突っ込んでしまう・・・。
内耳から聞こえてくる、死んでしまった双子の弟の声を聞きながら。

最後、根本的なことは解決していないようだし、
なんで真壁が泥棒をしているのか、動機としてあまり理解できるもんじゃないし、
(これは何であろうと犯罪者になるんだから、そうかもしれない)
で、結局どうするのさー?と思うところがあるから、
やっぱりああいう事情で死に別れた弟に対しては、
どうしでもいろいろ考えてしまうのかな、としか分からない。
状況はかなり違うけれど、この設定で思い浮かぶのってタッチだし。

事件時代は、読み応えがあってよかったと思うけれど、
犯罪者目線からなので、正統派の方が私は好きかな〜と思う。
でも、サンタとなった章は確実にいいことな方であり、
最後の手紙の内容が泣けるもので、とってもよかった。

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