津村記久子
単行本
文藝春秋
発売:2008/07
1,200円









津村さんの本も初めまして。
中篇2つで1冊になっています。

「婚礼、葬礼、その他」
旅行に出かけようと思っていた日に、友人の結婚式が入り、
当日には上司の親が亡くなってしまい、そちらへ向かうことになる。
周りからいろいろ言われてしまうと、自分のことを我慢してしまう主人公。
そして面白いのは、人を呼べない、と思っているところ。
自分は呼ばれてばかり・・・確かにこの物語の中では、呼び出されてばかりで
周りに振り回されていて、そしてこんなときに亡くなるなんて・・・と恨めしく思っている
葬礼の会場で号泣してしまう。
けど、こうやってまったく関係ない、本当に泣きたい理由とは違う場所で
泣きたくなって泣いちゃうことってあるよなあと、へんなところで共感してしまいました。

「冷たい十字路」
交差点で起きた自転車事故の目撃者、関係者などたちからの目線で語られる物語。
実際に事故当事者たちの話はなくて、実際のところはよくわからないけど、
寒い季節だからということとか、話の進み具合とかで冷たい十字路という表現は、
合っているかなあと思った話。

コメント

nophoto
Cornelius
2014年6月25日19:16

It’s spooky how clever some ppl are. Thknas!

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