COCOON

2010年8月5日 コミック
今日マチ子
コミック
秋田書店
発売:2010/08/05
998円









戦争をテーマとした作品です。
架空の、とされていますけど、65年前の沖縄で起こったことをモデルにしていることは
誰でも分かることだと思いますし、実際あとがきなどでも触れられています。

普通の10代らしい明るさを持った少女たちと、
疑うことをしなかった戦争の悲惨さとの対比とが残酷で
正直読んでいくのが辛かったし、読み終わった今も
読み返すかというと、もういいですっていいたくなる。
正直手元に置いておくのもためらいたくなる。
登場人物たちを助けて欲しい、自決なんてしないで欲しいって思うけど、
どこにも逃げ場がまったくなかったです。
それでも、戦争を知らない人たちが増えた今、
手元においておきたくないなんて思ってしまっている私がいうのもなんだけど、
やっぱりいろんな人に読んで欲しいと思う。
私の感想なんかだけでは、伝わらないと思うから。


割りと8月6日や9日のことは取りあげられやすいけど、
他にもいろいろ大変なことがあったってこと、忘れてはいけないんだと思う。
私なんかは普段、戦争は昔あったこと、テレビで見る外国のことであるけど、
実際に戦争のころのことを知っている人から、直接話を聞いたことがあり、
沖縄に行ったときも、この本のモデルになった人たちの塔にも行きました。
改めてこの本を読んで、あんなにおだやかでいい場所で、
そんな悲惨なことがあったなんて、今でも信じられないんだけど。
とにかく、今日マチ子さんが力込めて書いた作品だということは、
ひしひしと確実に伝わってきます。


それから、これは私個人の問題であるので他の人には関係ないと思うけど、
この本は「想像の繭で自分を守る」といった言葉が出てくるので、
たまにどうにも見たくない生物が何度か出てきてしまうんだよー。
気がついたのは買う直前で、帯にもいたので、もしやこれはと思ったけど、
中身にもいて、、、二重にしんどかった(T_T)
こんなこと言っていいのか分からないけど、夢にまで出てきて怖かった。
それがなかったら、冷静に読める作品ではないけれど、
もうちょっと違った意味での冷静さを持って、読めたんじゃないかと思ったのです。

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