せせらぎの迷宮

2010年5月25日 小説
青井夏海
文庫
角川春樹事務所
発売:2008/09
630円









主人公の職業に、おっと思って読み始めてみたものの、全然関係なかったという。
30代を迎えた現在と、小学5年生時代が交互に進んでいく。
あったはずの文集を探し出すことになり、昔の同級生へ連絡を取っていくうちに、
当時のことを思い出していく・・・という趣旨。

今、主人公と同年代で、小学5年生の頃のことをって言うと、
もちろん覚えているさ、と思いつつも、やっぱり細かいところは分からないかも・・・。
それはもっと当時を知っている人と関わりがあれば思い出すのかもしないし、
覚えているような印象的な出来事があった場合、なんで覚えてないの?ということに
なるのかもしれないです。

確かにこのころの歳の女の子って難しいと思うし、
グループとか誰がどうのっていう嫉妬とか、あったと思う。
そういう意味では、大人の方が1人でいたり、一緒にいたいときだけ一緒にいれるのは、
気楽でほっとするかもなあと思うので、子どもってある意味大変なのです。
そんなのを思い出させてくれました。
でも、大人も大人なんだから、って思いながらも子どもみたいなアホらしい状況に
なるときもあるけれどね・・・。

物語自体は、文集がどうしてみんなに覚えられていなかったのか、
あきらかになるんだけど、子どもならではの悪意と、大人ならではのことなかれ主義が、
そういう状態を作ってしまったんだなあと思ったら、悲しいです。
でもちゃんと向かいあった主人公がいたので、前向きな最後でよかったと思います。

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