白雪堂

2010年4月21日 小説
瀬羽麻子
単行本
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売:2009/07/01
1,470円









新入社員が奮闘する、お仕事小説。
なんとなく、山本幸久さんの仕事をテーマとしたものに、雰囲気が似てるかなと思ったり。
自分もお気に入りの化粧品メーカーに入社して、大好きなブランドのシラツユの
30周年の担当となった主人公。
マダムと呼ばれる絶対的な開発者や、先輩、同期などといろいろありつつ、
姉妹品ユキヒメの開発を思いつく。
そうして成長していく姿が1年にわたって描かれているというところ。

私は普通といったらなんですが、こういうメーカーさんとかそういう具体的に
物を作ってそれを売るというような仕事には、無縁ではあるのだけど、
化粧品とかやっぱり使うものなので、興味はあるし、違う仕事の世界も面白いし、
楽しく読ませてもらいました。
いろいろはあるんだけれど、この作家さんの雰囲気からして、
そんなにキツイ出来事というのは起きないので、ある意味安心というか・・・、
まあ現実はもっと甘くないんだろうなとは、思うのだけれど、
ちょっと自分の知らない世界をのぞいてみたかったり、
これから社会人になる人、なったばかりの人、ちょっと新人の頃が懐かしくなるような
年代になってしまった人なんかは、それぞれの思いを持ちつつ、
楽しめるんじゃないかな~と思った本です。

主人公と、先輩・同期との考えはそれぞれが違うわけですが、
違って当然ではあるし、でも、同期の「もったいないよ」というセリフは、
私のようなあまり生産的とはいえないことをしていても、
この会社の保守的な立場の上の人たちにしても、どんなことをしていても、
確かに・・・と、思う一言でした。

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