ISBN:406274838X
文庫
高野 和明
講談社
2004/08
¥680





確か映画の方を随分前に観たことがあったけれど、
内容はうっすらとしかもう残っておらず、ちょうど手に入ったので
読んでみようかと思って手にとってみました。
宮部みゆき氏絶賛!!!と分かりやすく書いてありますけど
確かに読みやすかったし、読み応えがあった。

本筋である死刑囚の冤罪を晴らすだけではなくて、その調査を担当してる2人、
南郷と純一のそれぞれの過去、死刑制度について、いろいろ考えさせられた。
ニュースを見てると、凶悪な事件が多くて、被害者の気持ち、
加害者の待遇といったものはよく取り上げられているけれど、
その周りの人たち、特に南郷や中森のような仕事で関わる人たちの
心情や役割なんてほぼこれまで考えたことがなかったから。

真犯人を解き明かすというよりは、こういう日本の司法制度の問題のようなことを
著者は書きたかったんでしょうね。
なんて書いてみたけれど、そういう難しいことは私もきちんと答えを
持っているわけでもないし、面と向かって意見が言えるわけでもないんだけど。

あえていうなら、もう南郷中心で純一の心理描写とかは最後の
真実の部分もあるんだから、全然書かなくてもよかったかなと。
もちろんあっても、面白かったんだけど。

他の本はどんな感じなのかな、また機会があれば。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索