ISBN:4087748596
単行本
山本 幸久
集英社
2007/04
¥1,575





なんだか懐かしい感じのお話。
この人の書く話は、いつも人情味があるというか、
あまり良い話題でなくても、暖かい気分にさせてくれるものが多いけど、
今回もその路線はきちんと守られていたようです。

美晴さんとは主人公世宇子の叔母。
世間的にはいい年頃なのに、かなりの奔放な正確で、
なにかまずいことをするたびに、どこかへ姿をくらましては
ほとぼりが冷めた頃に、ひょっこりかえってくるような。
家族があきれはてても、まったく動じない。
しかし、何も考えてないわけではなくて、世宇子の祖母であり
美晴さんの母が亡くなった時の行動なんかは、しんみりさせられたし、
実は家族を思う気持ちというは、みんなと変わらないくらい
強いものであるというのが、分かってきます。

世宇子に美晴さん、世宇子の両親と弟、従兄弟の自由とその両親など
物語にはたくさんの家族親戚が絡んできて、
その他町の商店街の人たちもたくさんいて、懐かしい気分にもさせられます。
こういう暖かさというのも、いいなって。
美晴さんが次の道を見つけていくのと同時に、
子ども達もそれぞれ大きく先に進んでいくことも感じられて、
ほっこりとさせられる1冊でした。

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