強運の持ち主

2006年9月18日 小説
ISBN:4163249001
単行本
瀬尾 まいこ
文芸春秋
2006/05
¥1,300





表紙そのままにかわいらしく、さらっと読めてしまう1冊。
1日で読み終わるつもりがなかったけど、すぐ読めてしまいました。

合わなかった仕事を辞めて、占い師をすることにした幸子ことルイーズ。
普段は彼氏と同棲している普通の女の子だけれども、
占い師として仕事は最初真面目に占っていたものの、
独立してからは直感と話術を頼りに、ちょっといい加減な占い師に。
占いって何度か行ったことがあるけれど、確かにこんな感じだなぁ
すごく当たってるようで、巧みな話術によるんだよね・・・。
それでも、頼ってしまいたいときはあるんだけど。

そんなルイーズのところに、変わったお客さんが次々とやってきます。
それによって占い師としてだけでなくて、人間としてもちょっとだけ
成長していくルイーズを見守っているのが、楽しい。
その変わったお客さんのために、一生懸命に考えて、
本当に困ったときに、これまた変わった師匠のところへ行ってしまうところも。
前の仕事が嫌だから、気楽に1人で出来ることがしたかったから、
そんな考えがいつのまにか、理由でなくなってる?

占いと言うのは、やっぱり自分の中に迷いや不安があるからこそ、
頼ってしまうものであると思うし、じっくり雑誌の占いコーナーを
見てしまうのは、まあそういうときなんです。
もちろん、当たって欲しい、特にいいことは。
でも、ちょっと前向きな方向へ導いてくれることこそ、占いの醍醐味でもある。
ちょっといい加減でも、そういうルイーズみたいな人に、
占って欲しくなる1冊です。
でも、頼りすぎてもだめだけどね。

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