ISBN:4344408322
文庫
豊島 ミホ
幻冬舎
2006/08
¥520





今、1番私の中で注目株といえば、この人。
初エッセイ書籍化です。
しかも最初から文庫本、これは買うしかないでしょ!
出たすぐに買っていたんだけれど、旅のお供にするために
しばらく寝かせていました。
実家に帰る途中の電車でずーっと読んでいて、
その帰り道で中学の担任を見かけてしまったものから、
その日の夜に見た夢は、高校受験に関するものだったけど!
あんな感じの夢、久しぶりに見たわ。

電車の中で全部読み終えるくらいの量だし、小説とは全然違うけど、
blogと同じくとてもおもしろかった・・・。
って言っても、これは幻冬舎webマガジンに連載されていたものをまとめたものであり、連載を知った私はずっと月2回の更新を
楽しみにしていたんだけどね。

底辺女子高生、これは豊島さん自身の高校生時代を振り返って
書いたエッセイではあるのだけれど、もしもこの本に10年と少し前に
出会っていたならば、かなり影響を受けてたかもしれないです。
最初は真面目でがり勉だった彼女が、クラス替えなどでクラスに居場所が
なくなってついに家出!しかも秋田から大阪へ・・・。
しかし全然暗い話でもなく、地味は地味なりの青春がと歌った
「檸檬のころ」と比較するととても現実ってこんなことの方が
多いよね・・・でも、家出って!?
一応支えになるものが私にはあったから、家出はさすがに
影響されてもしなかったと思うけど・・・。
そのほか下宿生活、まったり美術部、保健室通い、人より遅い卒業式、
などなどが描かれています。

豊島さん自身もあとがきで書いていますが、今高校生をやってる人に
読んで欲しいと。

私も、そう思う。

彼女は自分を「底辺」とずっと思って高校生時代を過ごしてきたけど、
それは、私自身同じような思いを抱えて過ごしていたこともある。
10年経って、正直もう1度過ごしてみたいと思う時期でもあるけれど、
それと同時にもう2度と戻りたくない時期でもある。
言ってしまえば、暗黒色と輝青色の入り混じった時期であったからねぇ。

大人になってしまえば、もっと辛いことがあるというけれど、
あれはあれで辛かった。
高校生じゃなくなったら、万事OKかというとそうでもない。
でも大丈夫なんだよね、私もあの頃の自分に大丈夫って言いたいもん。

少し気になるのは、1話連載から抜けてること。
webマガジンならともかく、書籍化には×ってことでしょうか?

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