笑う招き猫

2006年3月4日 小説
ISBN:408774681X
単行本
山本 幸久
集英社
2003/12
¥1,575




文庫本の表紙のほうがかわいいなと思ったけれど、
実際に読んだのは単行本のほうです。

漫才師をめざして活動する女性2人組。
ヒトミは180センチ以上の身長のそこそこ常識人のツッコミ担当。
アカコは豆タンクといわれる体形の、ちょっと変人のボケ担当。
ヒトミの方がアカコに振り回されてる感じではあるけれど、
アカコは自分のことよりヒトミのことを大事にしたりで、
少しずつ活躍していく成長物語。

今でこそお笑いブームといわれる時期で、たくさんの若いお笑い人が活躍しています。
私はすごく詳しいわけではないけれど、
テレビで見てる限り、その中でも女性2人て本当に少ない。
そのなかでもセクハラまがいのことに立ち向かったり、
自分たちの本当にやりたいことは、テレビにさえ出られたらいいのか、
悩みながらも日常こそが漫才のようで、とても楽しかった。

それと同時に28歳という年齢である2人。
痛いほど分かるけど、自分にとっての幸せって人それぞれなわけで、
でも、人と違う道を選ぶことに対しての迷いとか不安もあるんだよね。
物語の中でも挫折しそうなときは、いくつかあったけれども、
自分たちで乗り越えていくところはよかった。

招き猫というこの小説にとっての、小道具もアカコの暴走的なものかと思っていたけど、
全然ちがって・・・、アクセント効いてました。

周りの人間も個性的な人が多くて、1番は頼子さんだと思うけれど、
同じ所属の芸人さんたちも、なかなかいいところをついていると思います。
あの芸人さんもこの芸人さんも、こんなふうに苦労してきたのかな、
なんて考えてしまう1冊。

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