凍りのくじら

2006年2月25日 小説
ISBN:4061824589
新書
辻村 深月
講談社
2005/11
¥1,040




知らない間に新刊が出てる!と、しばらく気がつかなかったけど、
やっと読むことが出来ました。

けど、路線変更なのでしょうか?
ミステリとは一応書いてあるけど、前の2作と違って全面にミステリとは言い難いかも?
「家族の絆を描く」とも書いてあるし、そういうことなのか。
SF=sukoshi fushigi(少し不思議)な物語。

しかし、結構忍耐が必要な1冊であったことは確か。
主人公である理帆子の性格が悪すぎるよ。
自分は頭がいい、だから周りの人間に合わせて本当のところを隠す・・・。
段々改善されていく感じではあるし、最後はよかったなーと思ったけれど、
よく普通にそんなことを考えるなぁ、その考えを前提に行動できるなぁと
何度思ったことか。
多少腹黒いことは誰でも私でも考えるけど、かなり歪んでるなと思って。

だからこそ、あんな元彼がいるて切れないということなのかな。
あの元彼はどう考えてもまずいでしょ、なんでヒトゴトみたいなんだこの主人公!
自分のことを頭がいいと何度も出てくるけど、本当に頭がよかったら
もっとすべき行動があるのになぁって思うよ。
などなど、何度も思ってしまった。
最後は他のことであやふやで終わったけど、
あの元彼さんはどうなってしまったのか、余計なこと?
ただで済む分けないと思うのだけど・・・。

そしてそれを救う王子様が、別所さんなのかと思ってたけれど、違った。
救うと言えば救ったのは彼ではあるんだけど。
見事にだまされました。
イニシャルでおかしいなと思ったときはあったんだけど。
でも、2人の関係から考えるととても不自然であると思います・・・。

エピローグを読んで思わず、プロローグを読み返してしまった。
それで納得。

そしてこの本はありとあらゆるところで、ドラえもんの話が出てきます。
章のタイトルですら、ドラえもんの道具が名づけられているし。
正直どっちでもいい部分もあるけれど、やっぱりあの道具のためでもあるのでしょう。

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