楽隊のうさぎ

2005年4月17日 小説
ISBN:4104377015
単行本
中沢 けい
新潮社
2000/06
¥1,680




1度借りて読む時間がなくて返してしまったけど、
やっぱり読みたくてもう1度借りてきた本。
読み終わってほっとしています。

克久はいじめられっこで、中学に入学したばかり。
そんな克久が公園でうさぎを見かけてから、心の中にうさぎが住み着くようになり、
(本当に住んでいるわけではないけど)
吹奏楽部へと入部してしまう。
そこは毎年全国大会へと進む部で、花の木中学校の部活の中でもハードな方。

部活だけではなく、いじめっこの微妙な変化、同級生のクラスの重い空気、
吹奏楽部を辞めたくなかったけど辞めてしまった同級生のこと、
両親のさまざまな?状態のこと・・・。

少しずつ大人になっていく克久は、最後には最初の頃の弱々しさがなくなっていました。

前半はペースがつかめないで、読みにくい・・・とか、登場人物が
把握できなかったりしましたが、こんな調子で引き込まれた。
1番の決め手は、やはり吹奏楽だからと言うこともあるんだろうけど。

私はコンクールは予定外に1回だけ出たことがあるだけで、この話にでてくるような
めざせ普門館!的な状態に身をおいたことはないんだけど、
こうやって頑張っているのを読んでいると、いいなぁって思えました。
所さんの笑ってこらえての、吹奏楽の旅も好きだし。
あれと重なる。

あとは、克久のパートがパーカッションでティンパニー叩くことになって、
どんどんのめり込んでいくところ、かっこいい。
やっぱりパーカスの華といったら、ティンパニー、マリンバ、ドラムという
個人的な思い込みというものもあるのですが。
それに、ティンパニーといえば真澄ちゃんだ・・・。

とりとめもなく書いてしまったけれど、作中に出てくる課題曲なんかは、
実際に何年か前の課題曲らしいので、演奏したことがある人はもっと
いろいろ思うところがあるんではないかと思います。

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