ISBN:4344402146
文庫
乙一
幻冬舎
2002/04
¥520




表紙といい、タイトルといい、なんともホラーチックな・・・。
そして話の内容も
「警察に追われている男が目の見えない女性の家にだまって勝手に隠れ潜んでしまう」
(byあとがき)というものです。
これだけ読んだら、なんて怖い話なんだろう!です。

けど、これは乙一氏得意?のせつない系のお話。
男はなんとか存在に気が疲れないように努力しますが、
いつしか女性も家の中の変化を感じ取ってしまいます。
お互いの探り合いが続くのです。

最後には男が追われる事件が解決するわけですが、
それだけではなく、2人も今まで引きずってきたものをちゃんと見つめ、
きちんと先に進んでいこうとします。

こういう話はやっぱり好きです。
恋愛と推理といろいろなようそがあって、全部が最後にはつながって。
乙一さんはグロいのもあってそっちはちょっと苦手だけど、
やっぱりこの「暗いところで待ち合わせ」のような本を読むと
また次の本へと手が伸びてしまうのです。

設定自体なかなかないものだけど、それだけじゃだめ。
後が続かない。
やっぱり読ませるものを書ける人の本が1番。

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