エンジェル

2004年5月8日 小説
ISBN:4087474763
文庫
石田 衣良
集英社
2002/08
¥560




自分が何者かに殺されるところから始まる物語。
どうして死んでしまったのか、最近の2年間の記憶がまったくない主人公の純一。
自分の死を受け入れ死者としての生活を送りながらも、自分の死の真相について、
解き明かそうと行動を始めます。

前半に純一の人生を振り返るページがかなり長めにとってあり、
読む前は、幽霊になってまで真相を探るくらいだから、すごく強い
行動力のある人なのかと思っていたら、そうではなかったみたいで。
足が不自由だったり、家族とうまく行かなかったり、人間関係が苦手だったり。
でもその分、幽霊になったあとにどんな人か分かった分、
感情移入がしやすかったと思います。

死者であるからどこにでも出入りが出来て、誰にも気づかれない。
そんな有利な点があること、しかも練習して声が出せたり、姿を現せれる
というのは、ある意味都合がよすぎるけど、この小説の設定自体
否定しかねないものなので、しかたないです。

謎が分かるにつれて、純一にとってはつらい結果が待っています。
でも真犯人は本当に自分がしていることが、おかしいと思わなかったんだろうか。
ここがすごく疑問。
怪しいって普通思って出来ないことだと思うんだけど。
終わり方はの後味は、そんなことを思わなければ、なかなかいいです。

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